今週のリッチ・シェフレンの名言をお届けします。
マルチタスクは、ビジネスにおける大きな間違いの一つです。
もともとは、現在のコンピューター時代に生まれた言葉で、コンピューター上で一度に複数のプログラムを実行することを表す言葉です。それが現在では、同時に複数の物事を行うという、人の行動を表す意味として、日常的な使い方をする言葉として発展したのです。
今、私たちは、あらゆるタイプのテクノロジーに囲まれ、物事を猛烈なスピードで加速させています。そして、それが可能だと思っているのです。文書を書く、Eメールをチェックする、市場をチェックする、電話を受ける、ディナーを用意するといったことです。しかし、実際はできていないのです。
同時にマルチタスクを行うというコンセプトは、幻想です。
コンピューターでも実際はできていないのです。
コアなレベルでは、コンピューターのプロセッサーは一度に一つの指示しか実行することができません。あまりにも速いため、同時に行っているように見えるのです。 「マルチコア」プロセッサーでさえ、すべてのコアは一度に一つの指示しかプロセスすることができないのです。それが行き着くところです。
なぜなら、私たちは一つの「コア」、つまり、一つの脳しかもっていないからです。集中管理は前頭葉と呼ばれる脳の部分から指示されます。脳における「CPU」に相当するもので、実際に似たような役割を果たしています。一度に開いているタスク間で、注目と思考を瞬時に切り替えているのです。
しかし、重要な違いもあります。前頭葉の活動はドーパミンと呼ばれる脳内化学物質で、アドレナリンの一種であるホルモンによって支えられています。そして、非常に鋭い感情の興奮を与えています。
重要なことは、このような作用は持続しないということです。プログラムがあまりに多くの指示を一度に実行しようとして、CPUがクラッシュするのと同じように、私たちの脳は、やがて刺激されすぎて、みるみる生産性を失っていくのです。
マルチタスクは、
私たちの集中と注目に最も直接影響を及ぼす、破壊的な行動の一つなのです。もしあなたもこれができるという幻想を持っているなら、、今すぐやめてください。
大きな利益とその向こう側へ、
リッチ・シェフレン