From:萩原敬大(はぎわらたかひろ)
先週、地下鉄の御堂筋線に乗って会社に向かっていた時、目の前に座っている2人のサラリーマンが、こんな会話をしていました。
◎男性
「最近、面白いアプリ見つけてさ」
(スマホを取り出しながら話す男性。)◎女性
「なになにー?」
(画面を覗き込む同僚と思われる女性)◎男性
「なんでもいいから、いつも不満に思ってることを投稿すると、それを買い取ってくれるんだよ。スマホ代の足しになればと思って、嫁と2人で、1人1日10個って目標決めて、毎日投稿してるんだよねー。」
◎女性
「なんかおもしろそー、私もやってみよう!でも1日10個って結構きついよねー…」
◎男性
「確かにそうだなー(笑)」
こんな感じの会話でした。
あまりここではこのサービスについて詳しく述べませんが、どうやらこのアプリの運営会社は、個人から不満を集めて、それをまとめて企業に売ることで収益を得ているようです。たまに「高値買取キャンペーン」といって、市販のペットフードへの不満、某ファミレスへの不満など、個別で出ているものもあるので、、企業側から直接頼まれて実施するパターンもあるみたいです。
冒頭の、この話をしていた2人はおそらくなんとも思っていないでしょうが、マーケッターの僕としては、「その会社うまいこと考えるなー!」と、一人で興奮していました。なぜなら、こういった人の
悩み・不満にはお金になるアイデア、ビジネスチャンスが隠れているからです…
人は静かな絶望の中に生きている
これは、アメリカの思想家:ヘンリー・デイヴィット・ソローの言葉で、どんな人であっても、人間である以上、誰でも少しくらいは悩みや心配ごとを持っているという意味です。そして、ダン・ケネディはよくこの言葉を引用していて、
”「すべてのビジネスは、誰かの静かな絶望の上に成り立っている。」”ということを言っています。
誰だって使い切れないくらい十分なお金を持っていれば、、保険や、投資なんて必要ありません。誰でも恋人が作れれば、、出会いの場を提供するような場だったり、アプリだったり、相席屋のようなお店、結婚相談所のようなサービスは必要ありません。いくら食べても太らなければ、ダイエット器具、ダイエット食品、ライザップのようなサービスは必要ありません。
結局のところ、ダン・ケネディが言う通り、すべてのビジネスは誰かの静かな絶望(不満)から生まれるのです。
どんな市場も葛藤で成り立っている
また、リッチも少し違う言葉ですが、同様のことを何度も繰り返し言っています。
”「どんな市場も葛藤で成り立っている。人々の中に未達成の目標か、未解決の問題があるから、葛藤がある。」”
そして、見込み客が葛藤を感じているけど、まだそれを解消できていないなら、あなたにとってチャンスになる。見込み客に対して、その結果を得るための別の選択肢を提示することができからだ。という風にも言っています。
また、リッチは新商品を作ると、まずたくさんのパターンのウェブセミナーを作ってテストするそうです。そして、
たいてい1番売れるのは、見込み客が得られるベネフィットにフォーカスしたものより、見込み客の感じている不安・葛藤に強くフォーカスし、そこを効果的に増大させたものだと言っています。
このウェブセミナーを見た方はお分かりでしょうが、リッチは人の不満・葛藤を見つけるのがとてもうまく、さらにそれを効果的に増大させ、セールスへと結びつけます。徹底したリサーチによって、多くのインターネットマーケッター、起業家が抱える葛藤を本人以上に深く理解しています…
不満を見つける5つの方法
では、お金になるアイデア・ビジネスチャンスの元になる、不満をどのように見つければいいのか? ということですが、、その方法を5つほどシェアします。
見込み客に実際に聞いてみる
もしあなたが自分のビジネスを持っているなら、やはりこれが最も早い方法です。もしあまり見込み客に会う機会がないなら、「サーベイモンキー」、「クリエイティブサーベイ」などを使ってアンケートを取るという手もあります。
ただ、なかなか細かいニュアンスがつかめないので、面倒でもインタビューを申し込んだり、電話をさせてもらうなど、直接話を聞くのがベストです。
メモ帳を持ち歩いて書きとめる
これはまだビジネスを持っていない方にもオススメできる方法ですが、日々、自分が感じた不満を、どんな些細なことでもいいので、メモ帳へと書きとめるというやり方です。
僕自身も不満に思ったこと、逆に驚くほど素晴らしいサービスを受けて感動した時など、専用のメモを作ってそこに逐一書き溜めています。たくさん溜まってくると、これは結構いいネタ帳になりますよ。
飲み屋に行って探す
これはある世界トップ10に入るセールスライターが推奨している方法ですが、、バーや居酒屋に行って、お客さんたちが話している不満や愚痴を聞くという方法です。??お酒が入ると不満が出やすいというのもあるかもしれませんが、もちろん、バーや居酒屋に限らず、カフェとか、人が集まる場所ならどこでもいいです。あなたの見込み客がよく行く場所がベストかもしれませんね。個人的には飲み帰りのサラリーマンが多い、夜の電車の中なんかは、色々な愚痴が飛び交っていて面白いなーと感じています。
お悩みサイトで探す
Yahoo!知恵袋、お悩み掲示板、悩み相談室など、、人が悩みを投稿するサイトで探すのも一つの手です。一度見てみるとわかるんですが、想像以上に個人的で、すごく深い悩みを打ち明けている人も多いです。
”私は○歳で独身です。大手の会社に勤めており、仕事にやりがいもあるし給料や福利厚生にも満足しています。しかし、両親からはいつになったら結婚できるのか、彼氏はいないのかと顔を合わせる度に責められ辛いです。今は仕事が楽しいからと言っているものの、周りの友人たちが結婚しているのを見ていると羨ましいですし、焦りもあります……”
お悩み掲示板 - 日本最大の悩み相談専門サイトより一部抜粋
”「個人的な問題だ(自分だけしか感じていない)と思っていることは、だいたいにおいて一般的な問題だ。(他の多くの人も感じている可能性が高い)」”と、リッチもよく引用するように、このような極めて個人的で、とてもじゃないけど誰にも言えない…と一人で抱え込んでいるような悩みこそ、多くの人の心に響く可能性があるのです。
アマゾンのレビューを見てみる
見込み客が読んでいる本や、あなたがターゲットにしたい市場で出ている本のレビューを見てみる。というのもいい方法です。特にハウツー本には多いんですが、
何を不満に思ってその本を読もうと思ったのか?という動機を知ることができます。?また、レビューの点数を見ると、5つ星でその内容に大満足した人と、1つ星でその内容に全く満足しなかった人のレビューを見比べることで、その本にはいったい何が足りなかったのか?という改善点まで探ることができます。
などなど、、おそらく他にもあるとは思いますが、不満を見つけるための5つの方法をご紹介しました。ぜひ実際に試してみてください。おそらく1ヶ月もすれば、あなたの元にはかなりの数のお金になるアイデア・ビジネスチャンスのタネが集まってるはずですよ。
萩原 敬大
PS.
もしあなたが普段からやっていて、ここには載っていない方法があれば、ぜひ知りたいのでコメント欄からシェアしてもらえると嬉しいです^^