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2016年:起業家が最後にやるべきこと

2016.12.24 | ,
From:萩原 敬大(はぎわら たかひろ)

残り8日… もうすぐ2016年も終わりですね。ということで、今日は年末年始にできる、あなたのビジネスを成長させるための1つのことをご紹介します。これは、何か新しいことを始めなきゃいけないものではありませんし、お金をかける必要もありません。本当に年末年始の間にできる簡単なものですが、、その効果は絶大。あのAppleやGEといった優良企業も使っています。

もしあなたが、、
・まだまだ満足のいくレベルの売上を上げられていない…
・以前はうまく行っていたのに、徐々に売上が下がってきている…
・2016年の初めに立てた目標を達成できなかった…

このどれかに当てはまるなら、ぜひ試してみてください。それでは本題に入る前に、今日のヒントにつながる、僕が過去に経験したエピソードから話しますね。

僕はマーケッターになる前、関東にある銀行で営業マンとして働いていました。東京の葛飾区が担当エリアだったので、来る日も来る日も飛び込み営業をして、富裕層の方を対象に金融商品を売ったり、融資を提案したりしていました。

いつものように飛び込みをしていたある日、1軒のとても立派な日本庭園を持つ豪邸を見つけました。「どんな反応をされるかな…」ドキドキしながらピンポンを押すと、、1人の裕福そうなおじいちゃんが、意外にも明るく出迎えてくれました。

中に入ると、、庭にはゆうに100鉢を超える大量の”盆栽”が並んでいました。おじいちゃんはおそらく暇だったんでしょう…頼んでもいないのに、そこから2時間ほど”盆栽”についてのレクチャーが始まりました。ただ、僕は割と何にでも興味が持てるタイプなので、幸い苦にはならなかったです。笑

今でも少し聞いた内容を憶えているのですが、、興味深いのは、盆栽の中にはなんと樹齢1000年を超えるものもあり、高いものでは1億3,800万円の値段をつけるものもあるということです。

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色々と見せてもらいましたが、確かに樹齢が長いものは幹が太く立派でした。どうやら、盆栽を立派に育てるためのコツには”剪定”(せんてい)と言われる作業があり、、成長するために邪魔になってしまった枝を切り捨て、形を整え、必要なものだけを残して風通しを良くしたり、養分を効率よく吸収させる事で、より太く、立派に成長させ続けることができるとのこと。

やはり、木というのも、放っておくと色々なところから枝が伸びたり、絡み合って成長を阻害してしまったりと、、どんどん複雑になって栄養が行き渡らずに枯れていくそうです。なので、剪定であえて邪魔になる枝を切り落とすことが成長につながるというわけですね。今振り返ると、、これってビジネスと全く一緒じゃないでしょうか?


盆栽とビジネスの共通点


エントロピー増大の法則と呼ばれるメカニズムがある通り、なんでも自然の成り行きに任せているとどんどん複雑になっていきます。ビジネスでは、成長していくにつれ知識も増えますし、できることも増えるので、ついつい複雑にしてしまいがちですよね。それに対してリッチは、”「物事をできるだけシンプルにしろ、シンプルはいつも大きな利益を生む。」”と、しつこく言っています。

この盆栽の”剪定”という考え方は、ビジネスにおいても重要です。悪い部分だったり、期待ほどの利益を上げられていない部分を切ってスペースを作り、本当に成長してほしい、あるいは実際に成長している部分を成長させるべきなのです。これをやらずにいると、、結局、ビジネスはどんどん複雑になっていき、時間の余裕がなくなったり、めちゃくちゃ働いているのに売上が大して上がらなかったり、だんだんと売上が下がっていってしまうなど、、あらゆるところに歪みが出ます。

もちろんこれは、ビジネス以外の生活全般にも当てはまる原理なのですが、できるだけ定期的に時間をとってやるべきことです…


終わらせるべき部分は容赦なく切り捨てる


リッチは、自分のビジネスの戦略や利益モデルについて、毎年定期的に見直す時間をとっているそうです。また、出費を剪定するために、あえて毎年一定の時期になるとクレジットカードを解約し、無駄な出費がないかをチェックするそうです。(これはかなりすごいやり方ですよね。笑)

また、リッチは数々の有名マーケッターや、起業家、大手企業のコンサルティングを請け負っていますが、、中でもビジネスがうまくいっていない人の相談に乗るときは、最初にこの剪定から手をつけることが多いそうです。まず彼らのビジネスを調べ、成長することが望まれる分野と、いわば終わらせるべき分野はどこかを見極め、盆栽と同じように終わらせるべき部分を切り捨てる。そして、残した部分に資源を集中させる。ということですね。


”剪定”名人:スティーブ・ジョブズ


また、そのほかの多くの偉大な起業家も、この”剪定”を使ってビジネスを成長させてきましたが、中でも一番有名なのは、やはりアップルのスティーブ・ジョブズでしょう。ジョブスが復帰する前のアップルは、一時期1,000億円近い赤字を出して、倒産寸前の危機にいました。

そこでジョブズがまずやったことは、ビジネスを前進させ、上向かせるための”余白”を作ったことです。当時のアップルにあった500種類以上の製品のうち、ほとんどの生産を打ち切り、わずか4つにまで減らしたのです。

ビジネスが再び堅調になって、新製品を開発できるようになっても、ジョブズはシンプルさを保ち、あらゆるエネルギーや人材、資源などをこの4製品に集中させて、それをさらに素晴らしいものに磨き上げました。その結果、アップルの売上高は26兆円、営業利益8兆円と、時価総額でも世界トップの企業へと成長したのです。

また、アメリカの巨大企業「GE」のジャック・ウェルチも、同様に毎年、剪定を実行した起業家の一人です。中でも代表的なのは「ナンバー1、ナンバー2戦略」です。これは、市場シェアが1位or2位でない事業は、早々に1位か2位になれるように立て直さなければならない。それができない事業はきっぱりと撤退するか閉鎖、もしくは売却する。というものです。

そのほかにも、毎年下位10%の社員は解雇するなど、常に基準を厳しく決め、剪定を繰り返すことで、ウェルチがGEのCEO職に就いていた20年間で、売上高は約5倍、純利益は8倍以上に成長を遂げました。


”剪定”を実践するための4つの質問?


最近僕のチームでも、1つ大きなことをやめる決断をしました。でも、年末年始にかけてこの剪定を使って、まだまだ切り捨てられる部分を見つけてシンプルにしていきたいと思います。

あなたはどうでしょうか?ついついやるべきことを増やしすぎて複雑になっていないでしょうか?あまり成長の見込みがない部分に時間やお金を取られていないでしょうか?そこで、リッチから教わった年末年始の間にできる”剪定”のための質問を紹介します。(まだ事業をやっていない方は、日々やっている活動などに置き換えてください。)


Q1.


あなたは今やっているビジネスから、最大限の利益が得られていますか?(複数事業をやっている方は、その事業1つ1つについて考えてください。)
Q1.はおそらくノーという方がほとんどだと思いますが、、ノーの方はQ2.に進みます。


Q2.


今、自分が取り組んでいることの中で、あまり成長や利益が得られておらず、他の分野のほうが上手くいくんじゃないか。と思うものはありますか?(今やっているビジネス、あるいはこれから始めようと思っている事業も含む)


Q3.


それぞれの事柄に将来性はありますか?それが最大限に活用できていない理由は何ですか?最大限活用するためには何が必要でしょうか?(どこを切り捨て、どこに労力とエネルギーを集中するべきでしょうか?)


Q4.


上手くいっていて、将来性のあることをもっと行い、より多くの時間をかけたりするだけでなく、、それをあなたのビジネスの中で、より大きな役割を担わせるにはどうしたら良いでしょうか?より大きな収益を上げるビジネスへと持っていくにはどうしたらいいでしょうか?

”剪定”の考え方はシンプルですが、実行するのは難しいかもしれません。有望だと思われていた分野をカットするのは、なかなか勇気がいりますよね。でも、今日ご紹介したように、うまくいっているものにあなたの限られた資源を集中すること、そのための余裕(スペース)を作ることには、絶大な効果があります。

ですので、ぜひ年末年始の余裕のある時間で、さらに大きく成長するためのスペースを作って、2017年最高のスタートを切りましょう。

萩原 敬大

PS.
今年の7月からメルマガを書き始めましたが、これが年内最後のメルマガです。今年もありがとうございました。2017年も、あなたのお役に立てる情報をお届けしていきますので、引き続きよろしくお願いします!良いお年を。

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萩原 敬大
萩原 敬大

Strategic Profits マーケティングマネージャー
メールマガジン購読者数41,238人(2017年1月5日時点)日本におけるリッチ・シェフレンの独占販売権を持つ【Strategic Profits】のマーケティングマネージャー兼セールスライター。販売プロモーションの企画、広告運用、セールスコピーのライティングなどを統括している。

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