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企業生存率のウソ?ホント?

2015.6.11 | 

リッチ・シェフレン
スポークスパーソンの中谷です。

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リッチのインターネットビジネスマニフェストの第3章「ファイナルチャプター」は読まれていますか?

その中でリッチは企業の生存率について、ある統計学者のデータを引用しています。

 

10年以内に廃業する企業は何%か?

最初の5年間で80%のビジネスが廃業し、残ったビジネスのうち80%が次の5年間で廃業する。この結果、ビジネス全体の4%しか生き残ることができず、96%が廃業する。

実はこれに似た情報が日本でも国税庁の2005年データの引用ということで用いられたりしています。設立5年で約85%の企業がなくなり、10年以上存続できる企業は6.3%という。。。

リッチが言っているのは海外での統計だし、「ビジネス」と言っているので事実なのかな?と思ってましたが、会社の一事業部で立ち上げられた事業が、次の年にはなくなっているなんてことは、いくらでもありそうです。

ただ国税庁のデータというのは、ちょっと怪しい。。。そこで調べてもらうと、、、やっぱり引用データが見つからない。

でも、同じような調査で日経新聞が1996年に調査したと言われる新設法人8万社の行方という引用が見つかりました。

企業生存率
1年後に60%、
3年後に38%、
5年後に15%、
10年後は5%。

それにしても、調べていると、どうも根拠が怪しいという話が多い。

実は、僕も知り合いの会社で10年以内に廃業したなんていうのは、あまり聞いたことがない。

うーん。

やっぱり、ガセなんじゃないかなと思い始めたころ・・・。

 

実際に1年間に廃業している件数

2005年度における中小企業の動向というデータを中小企業庁で見つけました。

少し古いけど、、、国税庁のネタと同じ年ですね。

え?
何これ?

2004年時点の開業企業数が16.8万件。
年平均廃業企業数29万件。。。

・・・

29万件!?
いやいや、何か数字の見間違いでしょ。

実は調べている途中で帝国データバンクの10年後の生存率70%というものも見かけましたしね。やっぱり生存率のデータは何かの間違い。。。

 

政府によるミスリード

でも、帝国データバンクの生存率と中小企業庁が発表する中小企業・小規模事業者の数の推移とは合わないこともわかりました。

中小企業庁のデータによると、事業者数は、、、「1986年以降長期に渡って減少傾向」と。

つまり、帝国データバンクのデータによる生存率だと「絶対」に減少傾向はあり得ないということです。もし10年後の生存率が70%もあれば、企業数はものすごく増えていくはずなので。。。

こうなると、さっきの年平均廃業企業数29万件が気になりますね。

じゃあ、エクセルで試しに中小企業庁のデータと日経新聞のデータを入れてみて・・・

計算して、、、

あー、やってしまいました。。。

・・・

残念ながらざっくりと入力した数字でも、企業数が順当に減っていくデータができあがりました。むしろ、実際の中小企業庁のデータよりもゆるやかなぐらいです。

となると日経新聞のデータは、、、信じてもいいのかもしれない?

 

結局、生存できる企業の数は…

じゃあ、それぞれ比較してみましょうか。

企業の5年後の生存率について、
リッチの出している統計で20%です。
国税庁が出元と言われている疑わしいデータで15%です。
日経新聞の調査といわれている20年前のデータも15%です。

これ、どう思いますか?

企業の10年後の生存率は、
それぞれ4%、6.3%、5%です。

リッチが引用しているのは統計なので、全世界的に数字の傾向が同じになってもおかしくはないと思いませんか?つまり、この3つのデータの数字は、そんなにおかしな数字じゃないということではありませんか?これは例えば、このページをあなたと同じように読んでいる人の中で、僕を含め100社あったとすれば、5社しか生き残っていないってことですよ。。。

・・・

調べるんじゃなかったー!

こんな数字に確信なんて持ちたくなかったです。。。笑

ということで、あなたが絶対に生き残る自信があるのであれば、僕から言うことは何もありません。ただ、少し自信が持てないなら、この先を読んでください。

 

リッチが教えてくれたこと

僕は企業生存率の数字をリッチから教わりました。そして、今日数字を調べてみて、間違いないことを確信しました。でも、リッチは消えていくビジネスの経営者を減らしたいと言ってます。だからリッチの数字を信じて、さらに引用しますね。

スモールビジネスの失敗における70%の要因は、事業主が弱みを無視し助けを求めないことにある。(Score&U.S.Bank)

失敗するスモールビジネスのうち、90%は事業主のスキルと知識不足が原因だ。(Dunn and Bradstreet)

つまり、あなたのビジネスを生存させるかどうかは、今日のこの瞬間も含め、あなたの行動にかかっている、と言えるのではないかと思います。

あなたは、
座して死を待つビジネスの経営者となりますか?
それとも、行動し生き残るビジネスの経営者となりますか?

P.S.
ちなみに最新の2014年の経済白書によると、年平均廃業企業数は260,177社だそうですよ。。。

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中谷 佳正
中谷 佳正

リッチ・シェフレン ナビゲーター。スタッフ1人あたり約2,000万円の利益実績を持つ、高収益のHP制作会社:(有)WINKSを11年間無借金で経営。リッチの戦略を自社で実践し、成果を出したことから、日本におけるナビゲーターに就任。ビジネス戦略コーチとしても、某上場企業に対して約4時間で80万円のフィーをチャージするなど、今まで690社以上にアドバイスを行い、92%以上の改善率を達成してきたエキスパートである。

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