From:萩原敬大(はぎわらたかひろ)
もしあなたが今、自社の”強み”がサッパリわからない状態で…それでも、できることなら同じようなビジネスをしている競合を出し抜いて、彼らより一歩も二歩もリードしたいと思うなら、、今日のメールはあなたのお役に立てるでしょう。(クライアントを持つコンサルタントの方にもオススメです。)
なぜなら、今日は、ある無名の国の事例をもとに、あなたの会社の強みを見つけるための”2つの重要なヒント”をお伝えするからです。それではいきます...
カリブ海に浮かぶ”無名の島国”をポジショニングせよ
2週間前に書いた記事:
「人気の”観光地”に学ぶポジショニング戦略」では、”ベルギー”というヨーロッパの小国の事例を通して、恵まれた資源を持たない、われわれのような中小企業・起業家が、市場でトップのポジションを狙うためのポイントをお伝えしました。
今日は、以前も参考にしたマーケターのバイブル:「ポジショニング戦略」アル・ライズ著:の中から。カリブ海に浮かぶ無名の島国”ジャマイカ”の事例が、会社の強みを見つけるときとバッチリ同じプロセスをたどっていたので、ちょっと噛み砕いてご紹介していきます。
”強み”を見つけるためのヒント①:お客
以前も書きましたが、、成功している観光地の共通点は、たいてい”絵ハガキ”になるようなイメージをお客さんが頭に描けていて、その国も、そのポイントをしっかりとアピールしています。(フランスならエッフェル塔、ニューヨークなら自由の女神、エジプトならピラミッド…という感じです。)
もうまさに、
この国といえばこれ!みたいなシンボル、つまり強みを持っています。では、ここをあなたの会社に置き換えていくと、
お客さんは、「あなたの会社の何を気に入って買ってくれているのでしょうか?」ここをリサーチするのが第一歩目です。
お客さん自身も無意識に選んでいるし、あなたとしても自然にできるので、しっかりと言葉にはできていないもの…つまり”強み”はなんでしょうか?
例えば、「ダイエット」と一口に言っても、、
ヒルズダイエット(美味しく食べながら痩せたい)カーブス(程よく痩せて健康になりたい)、ゴールドジム(筋肉ムキムキになりたい)、スリムビューティハウス(理想の体、魅力的な体を手に入れて綺麗になりたい)・・みたいな感じで、微妙に違う会社がたくさんあって、
それぞれお客のニーズや、選ぶ理由が違っています。
なので、もしあなたにお得意さんのお客がすでにいるなら、このお客が
無意識にあなたを選ぶ理由が、”強み”の重要な手がかりになります。正直言って、リサーチにはコツがあって、そこを掘り下げるための質問・流れは重要なのですが、、まずは話を聞いてみることから。
もしあなたが、ここを見つけらられば、その強みをバチっと打ちだせて、見込み客やサービスの内容をもっと絞ることができるので、競合とは差別化できるようになります。そうなれば、競争から抜け出すことができますし、もっとコアなファンがついて、ビジネスはどんどん有利になっていきます…
話をジャマイカに戻すと、ここでは観光客がお客さんになるので、リサーチをしていきます。やはりカリブ海に浮かぶ島国ということで、誰もいない綺麗な砂浜のビーチ、ヤシの木、高原やジャングルなど、緑豊かな風景といったイメージが出て来ました。でも、これだけだとイマイチ普通というか、ユニークさに欠けますよね…では、どうするか?
”強み”を見つけるためのヒント②:競合
やはり人間というのは、”比較”によって価値を見出す生き物です。なので、、あなたの周りを見渡すことで、自社は競合とはどう違っているのか? 競合が提供していて、自社が提供していないメリットとは何なのか? 逆に、自社が提供していて、競合が提供していないメリットとは何なのか?という点が浮かび上がって来ます…
これは
前回のメルマガでもお伝えしましたが、、中谷さんがクライアントの社長さんにこの話をすると、ほぼ決まって帰ってくる答えが
”「うちは他と同じことやってるから、変わったところなんてないよー。」”というもの。でも、もちろんそんなことはありません。
これについて中谷さんは、
”「それは、ただ単に強みの見つけ方を知らないだけであって、あなたの商品を気に入って、買ってくれているお客さんがすでにいるなら、、必ずあなたの会社独自の強みはある。」”と言っています。
では、ジャマイカの場合はどうだったか? 実際、ジャマイカが位置する”カリブ海”を観光客の視点で眺めてみると、バハマ諸島、プエルトリコ、ヴァージン諸島、バミューダという4大ライバルが周りにいることがわかります。そして、どの島も観光客はジャマイカよりも多い状況。
基本、どの島もカリブ海に面しているので「ヤシの木が立ち並ぶ、トロピカルで綺麗なビーチ」というイメージは同じです。どこか違っているところはないか?... そんな風に比較をしていくと、2つほど特徴的な点が見えて来たと言います。それは、、
競合との比較で見えてきた”強み”とは?
まず1つ目が、各国の最高地点について。
この図を見ると一目瞭然ですが、ジャマイカには「ブルーマウンテン」という2000メートル級の山があるので、周りの国と比べてはるかに高度が高いということがわかりました。そもそもこのような南国の島で、高い山があるというのはユニークで、1つの強みと言えそうです。
そして、次に各国の広さ(面積)について。
こちらも、周りの国と比べてジャマイカがダントツで大きいということがわかりました。ジャマイカという島には、100キロを超える広大な美しいビーチがあって、それでいて、2000メートル級の緑あふれる火山もある。と、このように競合を見ていくことで、だんだんと、観光客を惹きつけられそうな”強み”と呼べるポイントが見えてきましたね。
もはやこれだけでも十分違いを打ち出し、競合を遠ざけるプロモーションができそうな感じですが、ここでもう一つのポイントを絡めることができれば、もっと簡単に、もっと早く良いポジションを取ることができます。それが…
少ない予算で一気に有利なポジションを得る…ちょっとズルい方法
この記事のベルギーの事例にも出てきた、
「すでにお客さんの頭の中で関心を掴んでいるものと結びつける」という方法です。
もしこれができたら、少ない予算でもいいポジショニングができて、時間とお金を大幅に短縮することができます。では、先ほどまでで話したポイント①お客さんと、ポイント②競合の側から見てきたジャマイカの強みをおさらいしてみましょう…
ポイント①:
「カリブ海に浮かぶ島国」
誰もいない綺麗な砂浜のビーチ、ヤシの木、高原やジャングルなど、緑豊かな風景…
ポイント②:
「カリブ海の国の中で、最も高度が高く、面積も広い」
100キロを超える広大な美しいビーチがあり、それでいて、2000メートル級の緑あふれる火山があるので、海でも山でも遊べる。こんなに見所が多く、豊富な遊び方ができるのは、カリブ海では唯一ジャマイカだけ。
と、勘の良い方はわかったかもしれませんが、、この2つを並べて考えてみると、どうもジャマイカというより、
あの人気観光地が頭に浮かんできませんか?...
そう・・
「ハワイ」です。
「ハワイ」と言えば、多くの観光客の中で、すでに絶大な人気を得ている観光地。そのイメージは、青い海に浮かぶ、緑におおわれた島国です。そして綺麗なビーチがたくさんあり、それでいて、火山もあるし、緑あふれるジャングルもある。まさに、見所が多く、豊富な遊び方ができる場所。観光客の頭の中には、すでにこのような特徴をもつ「ハワイ」が絶大なポジションを築いてくれています。
もはやこれを借りない手はないですよね? そこで出てきた素晴らしいポジショニングが
「カリブ海のハワイ」:ジャマイカというものです。このコンセプトを打ち出せば、
すでにお客さんの頭の中にある「ハワイ」のイメージを借りることができるので、すぐに視覚的なイメージが浮かびます。
ジャマイカには、100キロを超える広大な美しいビーチがあり、それでいて、2000メートル級の#@Z#・・と、つらつら説明する必要もありません。
これは応用編ですが、このように、全くお客さんの頭にない新しいものではなく、新しいけれど、すでにお客さんの頭の中で関心をつかんでいる強力なイメージに結びつけることで、その成果をより早く、簡単に大きくすることができます。
参考文献:「ポジショニング戦略」アル・ライズ著
まとめ:強みを見つけるための2つのヒント
では、これまでジャマイカの観光アピールの事例を使って、あなたの会社の強みを見つけるためのヒントについて、お話ししたことをまとめると、、
”強み”を見つけるためのヒント:「お客」
まず、あなたの会社の強みを見つけるためのヒントの1つ目は、あなたのお客さん。すでにあなたの商品やサービスを気に入ってくれている人をリサーチして、あなたを選んでくれている理由を探る。そこから強みの手がかりを洗い出していきましょう。ということでした。
”強み”を見つけるためのヒント:「競合」
次に、、あなたの会社の強みを見つけるためのヒントの2つ目は、あなたの競合をリサーチするということ。あなたと同様なサービス・商品を扱っている競合は、どんなアピールをしているのか? どんな強みを持っているのか? そこを知ることで、あなたの”強み”や攻めるべきところがわかる。ということでした。
応用編:お客さんの頭の中で関心を掴んでいるものと結びつける
最後に、応用編として、可能な限りあなたの”強み”を、お客さんの頭の中ですでに関心を掴んでいるものと結びつける。という方法をご紹介しました。これができれば、あなたはより早く、より安く、簡単に良いポジションを築くことができるようになるでしょう。
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」
?リッチ・シェフレンも「ビジネス・グロース・システム」の中で、何度も繰り返し言っていますが、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」・・ビジネスはこれに尽きます。本当に大事なのは自社の”強み”を知ること。そして、競合の弱みを知って、競合が提供できない、あなただけの強みをフルに活かして戦うことです。
最後に、兵法書:「孫子の兵法」から、一部メッセージを引用して終わりにします。
”「あなたの敵とあなた自身の両方を無視すれば、あなたは愚か者であり、確実に、すべての戦いに負けるだろう。」”
”「あなた自身を知っていても、敵を知らなければ、戦争に勝つたびに、損失を被ることになるだろう。」”?
”「あなたが、敵とあなた自身を知れば、すべての戦いに勝つだろう。」”
とてもシンプルですが、、2,500年以上読み継がれてきただけあって、本質を突いていますよね。ぜひ、あなたにも参考にしていただければ幸いです。
萩原敬大
PS.
今日お伝えしたことをぜひ実践していただきたいのですが、
リサーチにはちょっとしたコツがいります。1人でやるとかなり時間がかかるかもしれないし、多分一発では当たらないので、当たるまで何度もチャレンジをするという根気が必要です。
もし、あなたがその
手間をショートカットして、より確実に、自社の勝てる”強み”を見つけたいなら、、11年間・690社にそれを実践してきた中谷さんの教えを受けることもできます。
中谷さんは、リサーチの際に聞くべき全てのことが書かれたシート、外しちゃいけないコツなど・・誰でもできるように体系化して持っています。もし、この方法を中谷さんから直接学びたいという方がいれば、特別にご案内しますので、
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