リッチ・シェフレン
ナビゲーターの中谷です。
今回は、マーケティングの業界では、よく聞く話ですが、あまりちゃんと活用されてないなという部分をお話できればと思っています、、、それは「ドリルを売るには穴を売れ」という言葉です。はいはい。もうこれ以上この話知っているよ。なんて言葉が聞こえてきそうですが、、、本当に理解できている人は相当少ないので、ちゃんと最後まで読んでくださいね(笑)
この話は、顧客はドリルという商品そのものが欲しいわけじゃなくて、穴という結果が欲しいわけで、商品から得られる結果が顧客にとっての価値でありベネフィットだって話。だから、この言葉を聞いて多くの人は「小さな穴が掘れますよ。」「キレイな穴が掘れますよ。」「スグに穴が掘れますよ。」という感じでドリルを売ってしまっているように感じます。
ただ、マーケティングを本当に理解している人は、そうはしない、、、
本物はベネフィットのベネフィットを売る
セールスライティングの権威ある団体の1つでもあるAWAI(American Writers and Artists Inc.)では、それをベネフィットのベネフィットと表現しています。
それっていうのは、マーケティングを理解している本物が商品を売る代わりに売ってるもののことです。つまり、ドリルでもなく穴でもない何かは、ドリルから得られるベネフィットが穴なのであれば、ベネフィットのベネフィットは、穴を掘って得られるベネフィットである何か、、、ってこと。他にも例を出すとすれば、ダイエットサプリメントから得られる体重減少から得られる何か、、、とか、本から得られる知識から得られる何か、、、とか、投資で得られるお金から得られる何か、、、みたいな感じ。
要するに、
「体重が減ります!」
「知識が得られます!」
「儲かります!」
ってのを売るだけじゃなくて、さらにそのベネフィットのベネフィットを売るんですね。
顧客の苦痛に対して売る
じゃあ、ベネフィットのベネフィットって何?って話になるんですが、それの1つが顧客の苦痛に対して売るってこと。例えば、ダイエットサプリメントの話で言うと、サプリを買い求める顧客は何かしらの苦痛を感じているから体重を減らしたいと思ってる可能性があります。。。太っていることで好きな服が着れないのが苦痛なのかもしれないし、ビーチで水着になる時に太った姿を見られるのが苦痛なのかもしれない。。。もしかしたら、海外ではあるらしいですが、太っていることによって管理能力が低いと思われて昇格できないのが苦痛なのかもしれないってこと。
これは正直に言って前回のメルマガでもお伝えしたんですが、リサーチしてみないと顧客が何に対して苦痛を感じているかはわからないですね。。。好きな服が着れないとか、ビーチで水着になりたくないといったのは女性寄りな印象がありますし、管理能力については男性の、しかもある程度の年齢の顧客が対象の印象があります。あくまで一般論ですが(笑)
で、そういう苦痛に対して売るというのがポイントです。「体重が減りますよ!」と伝えながらも「ビーチで水着になるのを恐れることが無くなりますよ!」と売ることが大事。
顧客の野望に対して売る
もう1つ、代表的なベネフィットのベネフィットは、野望に対して売ることです。顧客が抱いている何かを達成したいっていう強い欲望みたいなものを売るのがいい。。。
だから例えば、ダイエットサプリを例にするなら、「体重が減りますよ!」「ビーチで水着になるのが怖く無くなりますよ!」って感じで売るのもいいですけど、「ビーチで羨望の眼差しを集めれますよ!」って売るのもアリってことです。「ライバルのアノ娘に差をつけれます!」とか、「あなたの魅力で彼を虜にしてしまおう!」みたいなのも良いのかもしれないですけど(笑)
どちらにしても、リサーチをすることで顧客の頭の中にある野望を知って、それを売るのが大事。
簡単に顧客の口からは出てこない
今回例え話で出した苦痛や野望は、実は、、、浅い欲求です。まぁ、特にリサーチをしたわけでもないですし、大したことは言ってないと思います。だから、、、あまり参考にしないでください(笑)
といっても、ベネフィットのベネフィットという意味では、方向性は概ね合ってるはず。ただ、実際にはもっと深い欲求が人間にはあるってことも理解しておいて欲しい。。。
例えば、ビーチで水着になるのを恐れるのは、実は子供の頃に太っている姿に対していじめを受けたという心の傷が、苦痛としてあぶり出されているのかもしれない。小学校の時のようにバカにされたらどうしようとか、好きな人から笑われたら嫌だ、、、といった苦痛かもしれない。
そういう深い部分に関わる欲求と結びつけるのが本当の意味で大事なポイントです。だとしたら、そんな心の傷を癒やしてくれる、嫌な過去の自分を忘れさせてくれるダイエットサプリメント、、、は、どうですか?って売ってみるのも、いいかもしれないですね。あ、これは適当に言ってるので、このコンセプトを真似して売って上手くいかなくてもクレームは入れないでください(笑)
でも、そんな深い欲求は、簡単に顧客の口からは出てくるものではないので、しっかりとリサーチをすることが、結局は何よりも大事なんですけど。。。
あなたが売るべきベネフィットのベネフィットは何ですか?
P.S.これを表現できれば、あなたの商品は競合の商品より、見込み客に圧倒的に価値を感じてもらえるようになり、あなたは業界でも秀でたビジネスパーソンとして羨望の眼差しを受けることができるかもしれませんね、、、
中谷佳正