前回インフォーマルロジックの話をしました。
それについて読者からもらった反応で、「異論を克服するという話だけですか」というものがありました。違います。異論を克服することだけではありません。
では、1つステップを戻って考えてみましょう。マーケティングに教育を活用する場合、そうですね、以前にお話ししましたが、相手が必要としているものに対して、相手が欲しいものを売るときは、需要があるのでただ売ればいいわけです。
でも、欲しいものではなく必要なものを売るときには、それを欲しくなってもらうように、何らかの教育的マーケティングを活用しなければなりません。
教育的マーケティングは、セールスライティングの標準的なアドバイスに添っていればいいというわけではありません。セールスライティングは使えますが、それだけでは不十分です。
実際には、重複しているのですが、インフォーマルロジック、アーギュメンテーション、レトリックの3つを使って、見込み客に商品を買ってもらう、欲しいものを手に入れてもらうためにベストな議論を構築しなければなりません。
そこで、今すぐにできることをお話ししましょう。1時間くらいかかるので、今すぐでなくても結構です。今夜、テレビを見る代わりにやってみてください。やってみると、ブレークスルーに辿り着きます。いいですか。
どういう意味かをこれから説明します。このようにしてください。
まず法廷にいると思ってください。これからあなたは最終弁論を行います。でも、陪審席にいるのは陪審員ではありません。見込み客です。よろしいですね。
そして、最終弁論で、あなたの商品を買う、あなたのサービスを買うことが見込み客にとってベストな選択だと見込み客を説得してください。
もっとも疑い深い人、あなたの商品の最大のアンチファン。そういう人への反論もしなければなりません。
そこで20分くらい使って、見込み客があなたの商品を買わないように、アンチファンが見込み客にあなたのビジネスについて何を言うかを考えて書き出します。
そして、それに対する反論と見込み客を説得する議論を組み立てます。あなたの商品を位置づける、ブレークスルーになる新しいマーケティングの視点を1時間くらいかけて考えてください。
そして最後のポイントです。インターネットマーケティングでは、起業家が、新しいプロモーションをしたいときに新しい商品をつくることがよくあります。これはインターネットマーケティングだけのことです。
例を挙げると、アゴラ、ですね。おそらく今年は600億円くらいいったのではないでしょうか。
アゴラは、1つの商品につき年4回プロモーションしています。商品は変えません。プロモーションを変えるのです。毎年4回のプロモーションです。
では、どこから同じ商品で違うプロモーションをするための新しいアイデアを持って来るのでしょう。私が今説明したとおりのやり方です。それが1つの方法です。
まず、自分の商品への異論を書き出します。それから、その商品の売り込みを書きます。インフォーマルロジック、アーギュメンテーション、レトリックについて学んでいくと、議論を組み立てられるようになります。詭弁がどういうものかもわかると思います。
でも、今すぐ始めるといいですよ。40分から1時間くらいかけると、ブレークスルーのアイデア、少なくとももっといいアイデアが必ず浮かびます。保証します。これこそがマーケティングです。
大きな利益とその向こう側へ
リッチ・シェフレン
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