From:リッチ・シェフレン
かつて一度も、私はこのメルマガで特定の個人を攻撃したことはありません…そう、今この瞬間までは。
実は最近とても興味深い経験をしたので、今日はそれをシェアしたいと思います。これは、多くのビジネスオーナー(オンライン、オフラインに関わらず)が犯しやすい重要な間違いを、よく表している事例だと思います。
まずは、その背景からお話ししましょう。
わたしの愛車はポルシェの911C4カブリオレです。この車はとにかく素晴らしくて、乗り心地は最高です。ハンドルを握るたびに、いつも思わずニンマリしています。
その日は金曜でした。仕事に向かうために愛車に乗り込んだところ、タイヤがパンクしていることに気がつきました。(最悪です!)私の妻のデビは、日課の朝の散歩に出かけるところでした。私も車がこんな状態ではどこへも出かけられなかったので、妻の散歩に付き合うことにしました。
妻と並んで歩いているうちに、いつもとは別のルートを通り、思いがけず、過去3回タイヤ交換したことがある馴染みのタイヤ店の前に来ていました。
ポルシェのタイヤは厚みのない柔らかいゴム製で、走行距離にして1万から1万2千マイル程度しかもちません。このタイヤ交換代にかかる維持費については、ポルシェ911の広告には一切書かれていませんでした。ポルシェ911のオーナーになってから、普通の車に比べて頻繁にタイヤ交換しなくてはならないことに気づくのです。
これを読んでいるあなたは、そんなに頻繁にタイヤを買い換えるなら、きっと私はそのタイヤ店のお得意さんだと思うでしょう。でも、それは明らかに誤解だったのです。
私がそのタイヤ店「グレート・ベア・オート」に足を踏み入れると、オーナーであるマル・ハルペリン氏が私に挨拶をしてきました。私は、愛車に新しいタイヤのセットが必要なことを伝えました。私の顧客履歴を調べれば、彼は簡単に以前と同じタイヤを注文できるはずです。
彼はパソコンで私の顧客履歴を呼び出し、以前の注文を見渡して、どのタイヤが必要なのか確認しました。そして(彼はその日、それほど忙しくなかったので)「今日中に付け替えられます」と言ってくれました。私はその対応にとても嬉しくなりました。
それからマル氏は、私の注文を確定するためにクレジットカードを出してほしいと言いました。私は朝の散歩の途中なのでカードを持っていないけれど、家に取りに返って2時間以内にはお店に戻ってくるつもりだと彼に説明しました。
するとマル氏は、私が先にデポジットを支払わない限りタイヤを発注できないと言い出したのです。
私は彼に道理を解こうとしました。「私は過去3年間に渡ってこの店の上得意だったし、タイヤを発注した途端に魔法のように消えてしまうような不届き者でないことは、私の顧客履歴を見れば充分わかるはずだ」と彼に言いました。
さらに、マル氏は私の自宅の住所や電話番号、携帯番号、そして職場の電話番号まで既に知っていましたから、どんな懸念があってもそれを払拭するのに充分だったはずなのです。
しかし、マル氏は頑として譲りませんでした。彼は「デポジットを支払わない限り、タイヤの発注はできない」と言い張りました。彼はテコでも譲らないことがわかったのと、妻も散歩の続きをしようと私を待っていたので、私も「分かった」と言い、散歩の続きをして、一旦自宅に戻ることにしました。
約3時間後に(余計な時間がかかった理由はあなたの想像にまかせます)、私は注文を確定するために「グレート・ベア・オート」に戻りました。
まず驚いたことは、マル氏は私のことを一切覚えていませんでした。私のように預り金を支払わず注文の確定までいかない客はひきもきらないらしく、彼の記憶の片隅に留まる余地さえありませんでした。次に、マル氏は「今から注文すると、タイヤの卸業者からタイヤが届くのは早くて月曜日になるので、今日は交換できない」と言いました。
私はがっかりしましたが、不満をぶちまけたりはしませんでした。今回でこの店を利用するのはおしまいにしようと思ったのです。私が味わった、顧客対応における重大な間違いについて、言いたいことはありましたがぐっとこらえました。そのアドバイスが相手に歓迎されないと分かってる時は、通常そんなおせっかいはしないことにしているのです。
しかし、そうこうしているうちに、マル氏は自らケンカを売ってきたのです。
それまでなんとか我慢していた私ですが、マル氏が放った一言で、ついに怒りが爆発してしまいました。
続きは、来週にお話しします。そして、なぜ、それまで我慢していた私の怒りがついに爆発したのか?その理由を知れば、きっとあなたがビジネスで、どう顧客と向き合うべきかの参考になるはずです。
大きな利益とその向こう側へ
リッチ・シェフレン