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起業家が幸福を感じれるのはいつ?~Weekly Quote~

2017.10.1 | ,

今日は、実存主義についての、ある重要なコンセプトをお話します。
それは、人生は本来無意味である。だから大きな目標を掲げることで、自ら人生に意義を与えなければならない。というものです。

これに関して、起業家は他のどの職業よりも大きなチャンスに恵まれているのです。なぜなら、人生を捧げるに値する目標を、自分で作ることができるからです。人生に意義をもたらし、ビジネスの目的となるような壮大な目標、それによって、日々仕事に打ち込みながら、人生の目的、意義を成就できるのです。

このテーマについて、とてもわかりやすく説明されているのが、マーク・マーフィーという人物が「書いた『HardGoals』という本です。

この本でマークは、S.M.A.R.T.な目標、すなわち具体的(specific)で、測定可能(measurable)で、達成可能(achievable)で、現実的(realistic)で、期限が定められた(timebound)目標は、往々にして自分自身にとってマイナスに作用すると主張しています。

S.M.A.R.T.な目標におけるある種の要素、たとえば測定可能、達成可能といった要素によって「軟弱な」目標を設定してしまうのです。

そして、多くの人が目標を抱きながらも達成できないのは、目標が簡単すぎて真剣に取り組もうとしないからです。

これに対して彼はH.A.R.D.な目標、すなわち、自分が心の底から願い(heartfelt)、鮮明にイメージできて(animated)、必ずやらなければならないような(required)、達成困難(difficult)な目標設定すべきだと主張します。

まず、目標は自分が心から望んでいるものでなくてはなりません。自分が本当に強く望んでいることでなければ達成不可能です。自分のすべてと言えるほどの目標、実現のために死力を尽くすと思えるような目標、それが心の底から願う目標です。

例えば、最も裕福な一族は必ずしもお金稼ぎを追求しているわけではないし、世界最高のアスリートは必ずしも勝つことを追い求めているわけではありません。その分野で成功を収めたいと思ったら、実は成功以外の要因に取り組むことが重要になってくるのです。

現状に満足することなく、情熱的に結果にコミットすればするほど、ビジネスが成功する可能性も高まります。起業家としての底力を発揮し、望みどおりの成功を自らの手で生み出す可能性が高まるのです。

次のコンセプトは「鮮明にイメージする」です。この考えの背景にある狙いは、自分の心の中で目標を鮮明にイメージし、その目標が自分の人生にとって必要不可欠であると思えるようにすることです。目標の可視化、視覚化について、マークは数多くの利用法を紹介しています。歴史上の多くの偉人も、想像力を駆使して心の中で目標を鮮明にしていました。

もし目標が達成されたら自分の人生は具体的にどうなるのか、その実現のためにはどんな段階を踏むべきなのか。人間は視覚に左右される生き物です。「百聞は一見にしかず」と言うように、視覚化できたものを信じる傾向があります。「鮮明にイメージする」という概念の背景には、そうした考え方があるのです。
視覚化がうまくできればできるほど、目標を具体的にイメージ化することができます。そうすることで、目標との結びつきも強まっていくのです。

3つ目は「必ずしなければならない」ということです。必ず達成しなければならない目標とは、最も基本的で必要不可欠な成果のことです。このコンセプトで重要なのは、先延ばしの解決につながるということです。

目標を達成できたら現状よりずっと満足できる未来が待っていると思えれば、その目標は自然と魅力的に思えるはずです。目標に魅力を感じれば感じるほど、できるだけ早く達成したいという切迫感が生まれます。この目標が人生を賭けるに値するものだと、自分自身が思うように仕向けるのです。

今すぐ取りかかるつもりのない遠い目標を設定することは簡単です。今、何もしていなくても「いつかやってみせる」と宣言することもできるからです。その目標に向かって具体的に取り組むべき時が来ても、それを先送りにするだけです。このプロセスを何度も何度も繰り返すことが先延ばしにつながるのです。

ある研究によると、94%の人が物事を先延ばしにする傾向によって幸福感が損なわれていると答えています。切迫感がなければ、目標を達成することなどできないわけですから。従って、なぜ自分にとってこの目標が重要なのか、なぜその目標を今すぐ達成しなければならないのか、今日、明日、その次の日にどんなことができるか、と考える感覚を養うことが必要不可欠です。そうすることで前進できるのです。

最後のコンセプトは「達成困難」です。とても困難な目標を設定することで、否応なく自分の持てる全能力をそのために注ぎ込むようになり、そうすることで達成感を味わうことができるのです。一方で、あまり難しすぎる目標にしてしまうと、何もせずにあきらめてしまうという事態も起こり得るのです。

困難な目標を掲げることで人は刺激を受けますが、ほとんどの人は無理をしようとしません。ほとんどの人は、自分はもっとすごいことができるということを知っているはずです。あえて困難な目標を設定するというこのアプローチは、自分のポテンシャルを認識するという観点からは理想的な方法です。

高い目標を掲げることで初めて人生は意味を持つと認識しない限り、自分が描いた目標、一生を賭けて達成すると誓った目標が人生に意義を与えてくれると認識しない限り、自分が作り上げたビジネスが人生の目的を満たしてくれるのだと認識しない限り、ポテンシャルを全面的に開花させることは少なくとも難しいでしょう。

幸福とは、何よりも自分のポテンシャルを全面的に開花させることです。自分のポテンシャルをフルに発揮させようとする過程に最大の幸福があるのです。それは決して簡単な道のりではありません。しかし、最も幸福な道のりです。目標を掲げることで、自分の持てるすべての能力をその達成のために費やし、自分の目的についてもじっくり考えるようになります。それだけ重要なことだからです。

ぜひ今すぐ取り組んでみてください。

大きな利益とその向こう側へ
リッチ・シェフレン

リッチシェフレン
リッチ・シェフレン

グーグル、ヤフー、マイクロソフトなど、大手インターネット関連企業へのコンサルティングを行うネットマーケティングの第一人者。ビジネス戦略の構築を得意とする起業家で、マーケティングの世界で巨人と言われているダン・ケネディ、ジェイ・エイブラハムたちとパートナーシップを取り、指導を行っている。そんな経歴からリッチはグルズ・グル(Guru’s Guru = 先生たちの先生)と呼ばれる。

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